ドルチボーレ ベビーソープ
赤ちゃん用のベビーソープや石鹸と言えばドラッグストアやスーパーでは500~700円くらいが相場です。特に固形石鹸となるとその半額やそれ以下がほとんどです。
そんな中3000円を超えるというベビーソープの中でもかなりの高額でありながら、子供の肌トラブルに悩むママ達の間で絶大な人気を誇るベビーソープがドルチボーレのベビーソープです。
もちろん沐浴時には欠かせない泡タイプベビーソープですよ。
ドルチボーレの公式サイトを見ても今流行りのオーガニックスキンケアでも、ボタニカルにこだわっているわけでもなさそうです。
ドルチボーレベビーソープの魅力とは何か?どうして我が子の肌トラブルに悩むママから支持されて評判が良いのか、その秘密をこだわり・特徴・成分・口コミなどから探ってみます。
Dolci Bolle(ドルチボーレ)は何にこだわったスキンケア?
ドルチボーレの公式サイトによると、ドルチボーレブランドとしては、
『赤ちゃんのお肌への優しさと潤いを届けること』にこだわっているようです。
特に画期的な内容であるわけでもなく、赤ちゃんのお肌のスキンケアとしては当然じゃないの?といった内容です。
オーガニック99%とか、ボタニカルとか自然原料100%といったよく見られるフレーズと比べるとウリが弱い気がします。
ですが、当たり前なことほど結構重要なことだったりしますよね。
社会人なら時間を厳守するとか挨拶をきちんとするというのは当たり前とされていますができていない人もたくさんいます。
スキンケアならお肌をケアするわけですから、お肌にやさしいことは本来当たり前なはずです。なのに、お肌への負担の大きい成分が配合されている化粧品はたくさんあります。
化粧品の世界も研究によって日々新しい画期的とされる成分が誕生したりします。
画期的な新しい成分が出てくるとその成分を使った化粧品がわんさか出てくるわけです。
そして新しい成分の魅力や効果についてはさんざんアピールしますが、成分チェックしてみると肌への刺激となる成分のオンパレードだったりすることも多々あります。
オーガニックやボタニカルもそうですが、表面的に良さそうなアピールはいくらでも可能なのですが、オーガニック化粧品といっても品質はピンキリでオーガニック化粧品をアピールするためにオーガニック認証を受けた成分を2、3成分無理やり配合しているだけのものもありますし、本当に原産地やオーガニック認定機関の選別などこだわり抜いてオーガニック品質を高めているものもあります。
どちらもオーガニック化粧品と呼ばれ、化粧品の成分知識がなければちょっとやそっとじゃ違いがわかりません。パッケージがいかにも高級そうだったり、今どきデザインだったり、魅力的なフレーズなどで見た目じゃ品質の判別がつかなくなっています。
つまり、お肌に必要なことは何かな?と考えたら、お肌に優しいこと、乾燥させない保湿力があることなどは当たり前であるはずなのに、それすらできていない化粧品が無数にある中、「赤ちゃんのお肌への優しさと潤いを届けること」というのはシンプルだけど核心をついたこだわりとも言えます。
とはいっても実際にブランドコンセプトと中身がずれている化粧品もたくさんあるわけで、本当に赤ちゃんのお肌にやさしいのか、潤いを届けられるのかは成分をチェックしてみないとわかりません。
というわけでドルチボーレベビーソープの特徴や成分を見ていきます。
ドルチボーレベビーソープの他にはない特徴は?
まずパッと目につくのは
・天使の希水
・UMO
ではないでしょうか?
これらの成分は他のベビーソープにはないドルチボーレ独自の成分と言えます。
まず天使の希水というのは実際にミネラルウォーターとして販売されている商品名です。
福岡の産婦人科のドクターが開発した水で、九州の雷山の麓で採水された水から作った非加熱天然水です。
通常のミネラルウォーターは加熱処理や逆浸透膜処理(RO水)などを行い一般細菌や不純物を取り除くなどの処理をしています。
非加熱天然水というのは簡単にいうと加熱処理せずに作った天然水です。
どうして加熱処理するかというと当然殺菌目的です。
非加熱天然水として認められるには採水された原水が通常よりも厳しい基準をクリアしないといけません。要するに原水がとてもキレイな水であるということです。
そして天然水ということなので採水地独自のミネラルなどが溶け込んでいます。
では他のベビーソープの多くはどんな水を使っているかというと通常は精製水です。
精製水というのは不純物などを取り除いた純水です。
滅菌処理などもされていますし、ミネラルなども含まれていません。
ベビーソープもメーカーによっては精製水以外の温泉水などを利用しているものもあります。
次のUMOですが、これも商品名です。
何なのかというと「水溶性珪素濃縮溶液」です。
珪素というとクリスタル(水晶)がわかりやすいのですが、鉱物です。
珪素(ケイ素)はミネラルでもあり、元素でもあります。別名シリカとも呼ばれます。
ミネラルだからと言ってクリスタルを食べても珪素は体内に吸収されることはありません。
根菜や海藻などに珪素が多く含まれているのですが、そういった珪素は水溶性珪素として吸収できます。
珪素は何の役に立つのか?あまりメジャーなミネラルでもないので、知らない方も多いでしょう。
珪素は実は体の至る箇所で使われています。
例えば、骨、髪、皮膚、爪、内臓を生成する際に不可欠なミネラルです。
骨と言えば、カルシウムが有名ですが、カルシウムだけあっても骨は作られません。ビタミンDも必要ですし、珪素も必要なのです。
そして、珪素には抗菌作用・洗浄作用・乳化作用などがあり、様々な業界で注目され研究が進んでいっています。
特にドイツでは珪素は重要なミネラルとして珪素サプリの摂取は当たり前なんだとか。
化粧品に使われる成分で◯◯シラノールという名称の成分があったりしますが、シラノールは珪素誘導体のことです。
上記のような2つの特徴的成分が使われているドルチボーレベビーソープですが、肝心なのはそれ以外の成分ですね。
何しろいくらお肌に良いとされる成分が入っていてもお肌にとって良くない成分が入っていればむしろお肌にとってマイナスとなる確率が高いのですから。
成分について詳しく見ていく前にもう一つドルチボーレの特徴があります。
それは「無添加」です。
無添加も良いイメージをその一言だけで与えてしまうフレーズの一つですが、オーガニックやボタニカル等と同様表面だけのものもたくさんありますので、中身が大事です。
ドルチボーレベビーソープの場合は、
香料・着色料・鉱物油・パラベン・フェノキシエタノール・旧表示指定成分・エタノール・石油系界面活性剤・シリコーンが無添加です。
シリコーンというのはノンシリコンシャンプーなどのシリコンのことで正式名称です。シリコーンが正しい呼び方です。
香料や着色料、鉱物油・パラベン・エタノールなどの無添加はよくありますが、注目したいのは旧表示指定成分です。
実はパラベンや石油系界面活性剤はこの旧表示指定成分に当てはまるのでダブってしまっているわけですが、旧表示指定成分と書いてあってもパラベンもそうだ!とピンとくる人の方が少ないでしょうから、わざわざ分けて書いているのでしょう。
旧表示指定成分は102種類の成分が該当し、アレルギーなどの症状を引き起こす恐れのある成分として昔定められており、表示義務があった成分です。
今は全成分表示となり、配合成分全てを記載するので表示指定成分という概念そのものが化粧品ではなくなりました。医薬部外品の場合は全成分を載せる必要はないのですが、指定成分は表示義務があります。
旧表示指定成分が入っていなければ安心というわけでもなく、やはり配合されている成分は一通りチェックが必要です。
というわけで、成分を見ていきましょう。
ドルチボーレベビーソープの全成分解析
全成分は以下の通りです。
水、コカミドDEA、ラウロイルアスパラギン酸Na、グリセリン、ラウラミドプロピルベタイン、コメヌカスフィンゴ糖脂質、ヒアルロン酸Na、PCA-Na、リゾレシチン、コカミドプロピルベタイン、ココイルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンNa、ケイ酸Na、水酸化レシチン、水添レシチン、ポリアミノプロピルビグアニド、エチルヘキシルグリセリン、カプリル酸グリセリル
水は天使の希水ですね。
コカミドDEAは洗浄補助として泡立ちを良くしたりするのに使われる成分です。お肌にもやさしい成分です。
ラウロイルアスパラギン酸Naは適度な洗浄力でお肌にもやさしいアミノ酸系の洗浄成分です。
グリセリンは保湿剤です。
ラウラミドプロピルベタインはベタイン系と呼ばれる両性界面活性剤の一種で赤ちゃん用洗浄剤によく使用されるくらい低刺激でマイルドな洗浄成分です。
コメヌカスフィンゴ糖脂質はお米由来の植物セラミドです。保湿効果があります。
ヒアルロン酸Naはお肌にも存在しているNMF(天然保湿因子)の一つで保水力に優れお肌の潤いを守ってくれる保湿成分です。
PCA-Naもヒアルロン酸Naと同様天然保湿因子の一つで保湿効果があります。
リゾレシチンは天然の界面活性剤です。レシチンは卵などに含まれます。
コカミドプロピルベタインはラウラミドプロピルベタインとほぼ同じ成分で低刺激なベタイン系洗浄成分です。
ココイルアラニンNaとラウロイルメチルアラニンNaは共にアミノ酸系の洗浄成分でお肌を優しく洗浄します。
ケイ酸NaはUMOのことです。
水酸化レシチンはレシチン誘導体で乳化作用や保湿効果のある成分です。界面活性剤の一つです。
水添レシチンはお肌の保護などに役立つ成分です。界面活性剤の一種です。
ポリアミノプロピルビグアニドは抗菌作用がある成分で安全性が高い成分です。
エチルヘキシルグリセリンはグリセリン誘導体で防腐効果のある保湿剤です。
カプリル酸グリセリルは乳化剤で安全性は高い成分です。
余談ですが、たまに成分の安全性について「完璧な安全」を求める方がいらっしゃいます。
この際なのではっきり言っておくと「完全に安全な成分なんてありません」
全ての成分は量次第で毒になりえます。
だから、毒性の強い成分は化粧品に配合できる量が定められているわけです。
配合できる量が定められていない成分はどれだけ使っても害ははないかというとそんなわけありません。通常では考えられない量の使い方をした場合には毒になりえます。
水も人が生きるうえで欠かせないものですが、飲み過ぎると水中毒起こしますよね。
タバコも吸っている分には急性中毒などは起こりにくいですが、タバコを食べたら下手したら死にます。
お酒もちょこっとなら血流を良くして健康にも役立つと言われていますが、飲み過ぎると急性アルコール中毒で死にます。
化粧品に使われる成分も同じです。
適量を用いた際の安全性を言っているだけであり、成分自体が完全に安全なんてことはありません。
余談が長くなりましたので、話を戻します。
結局ドルチボーレベビーソープの全成分を確認したところ、
お肌への刺激の強い成分は配合されていませんので、
赤ちゃんのお肌へのやさしさにこだわっているというのは本当のようです。
潤いを届けることに関しても、植物セラミドやヒアルロン酸、PCAといった保湿成分が配合されており、配合されている洗浄成分自体も洗浄力が強すぎたりせず、過剰な皮脂を奪うこともないので、潤いを守りながら洗えることでしょう。
結局、赤ちゃんの肌トラブルである乳児湿疹というのはお肌の状態悪化によって起こりやすくなりますが、赤ちゃんのお肌にとって必要なケアさえできればお肌の状態悪化を防ぎ、それがつまり肌トラブル予防になるということでしょう。
赤ちゃんのお肌に必要なケアというのは、負担をかけずに清潔と保湿を保つということです。
シンプルだけど最も肝心で忘れられがちな「優しさと潤い」にこだわるドルチボーレベビーソープがなぜ人気で評判が良いのかの理由が分かった気がします。
特に沐浴というのは生まれたての新生児が行うもので、新生児の皮膚はとてもデリケートです。
そのため、なるべくお肌への負担をかけないようやさしさにこだわったベビーソープというのはありがたいです。