メディスキンベビー ナチュラルベビーソープ
芸能人やモデルなどの有名人が開発に携わるスキンケアなどはちらほらありますが、有名人であり皮膚科医でもある「友利新さん」がプロデュースしたブランドがメディスキンベビーです。
個人的には有名人プロデュースの化粧品はあまり好きではありません。
アパレルなどの場合はセンスや自身がモデルとして着こなしを提案できるなどで有名人プロデュースもありかなとは思います。
化粧品を有名人がプロデュースした際の決まり文句として「安心して使えるモノがなかったから自分で作っちゃいました」みたいな理由が多いのですが、成分を見てみると他にも似たような内容の製品がすでにありますよ!と言いたいくらいの内容であることがほとんどです。
本当にこんな製品は他では見たことがない!と思わされるような有名人プロデュース化粧品ってあまり見たことないです。
ちなみに医師が全て化粧品の知識が深いと思っていたら大間違いです。
薬の知識は医師や薬剤師の専門でしょうが、化粧品に関しては、個人的に勉強されていない限り早々詳しくなれません。
だから友利新さんが皮膚科医だからといって素晴らしい化粧品が作れる理由にはならないのですが、お肌の専門家ではあるので、お肌の構造や必要なケアなどについては詳しいはずです。
友利新さんが開発したメディスキンベビーブランドのベビーソープはどんなコンセプトで作られ、どのような特徴があり、低刺激なのかどうかなどを公式サイトや成分から見ていきます。
メディスキンベビーはベビー予防スキンケア
まず「さすが!」と感じたのは予防と治療を混同されていないことです。
ベビースキンケアを購入される多くのママは治療と予防を混同しています。
なぜなら、我が子の肌に乳児湿疹ができてしまったので、探して見つけました!という口コミなどが非常に多いからです。
つまり、治療目的でベビーソープやベビーローションなどを選ぶことが多いのです。
確かにお肌が敏感な赤ちゃんで今使っているベビーソープやベビーローション自体の刺激が負担となり、ブツブツやかぶれなどにつながっている場合はベビーソープやベビーローションを変えることで改善されることもあります。
ですが、その場合もブツブツを治しているわけではありません。
ブツブツの原因となっていたものを取り除いたからブツブツができなくなったという流れです。
一方で治療に使われる薬はブツブツなどの湿疹そのものにアプローチして抑えます。
薬の良いところは今痒いとか痛い等の症状を緩和してくれる点です。
逆に薬のデメリットは根本的な原因を改善していない点です。
例えば、乾燥が原因で湿疹ができた場合、湿疹自体は薬で一時的に緩和できても、乾燥が改善されなければ何度も繰り返し湿疹が出来る可能性があります。
スキンケアは治療ではなく、肌トラブルが起こらないようにお肌の状態を整えるために使用すべきなのです。
治療と予防の違いをはっきりと示されているのは良いことだと思います。
ちょっと残念な点もあります。
それは天然成分は安全で合成成分は危険という考えが見られる点です。
植物は良い点もたくさんありますが、安全なわけではありません。
合成は人工的に作られており、危険な成分もありますが、安全性の高い成分もあります。
天然か合成かはそれほど重要ではなく、成分の種類によって毒性や刺激が異なり、使う量や濃度によっては安全にも危険にもなります。
要は成分種類と配合量が大事です。
本来はメディスキンベビーに限らず、全ての化粧品は予防なのですが、
あえてベビー予防スキンケアだと投げかけているのがメディスキンベビーブランドの好きな点です。
最後にもう一つ素晴らしいと思ったのは、
マイナスに着目している点です。
基本的に商品を発売しているメーカーさんは「この成分は最近発見された画期的な成分で特許を取得し◯◯な効果が・・・」みたいな良い点をアピールします。
あまり良くないであろう成分が入っていてもそれをいちいち紹介するメーカーはないでしょう。
化粧品選びのポイントとなるのはどれだけ良い成分が配合されているかではなく、どれだけ良くない成分が入っていないかで選んだ方が良いのです。
スキンケアする理由はお肌の状態を整えるためなのに、わざわざ化粧品で肌トラブルの元となる刺激をお肌に与えるって矛盾していませんか?
刺激をなるべく与えずにお肌に必要なケアができるのが良い化粧品だと思います。
だからこそ、メディスキンベビーの良くない成分をマイナスするという発想は良いなと思いました。
メディスキンベビーナチュラルベビーソープの全成分チェック
メディスキンベビーの特徴やこだわりは公式サイトを確認することで伝わってきましたので、実際の商品にその想いが反映されているかどうか、成分解析でチェックしましょう。
【メディスキンベビーナチュラルベビーソープの全成分】
水、グリセリン(パーム、ヤシ由来)、カリ石ケン素地、コシロノセンダングサエキス(ビデンスピローサ)、ラベンダーエキス、ラベンダー油、ベタイン(甜菜由来)、エタノール(サトウキビ由来)
成分が何由来か記載されているのは親切ですね。
グリセリンはほとんどの化粧品に使われる保湿剤です。
カリ石ケン素地というのは「石鹸」ということです。
石鹸の作り方は「脂肪酸」+「水酸化Na又はK」を反応させます。
脂肪酸自体が油脂に含まれるので油脂から作られることがほとんどです。
油脂というのはオリーブオイルとか、ココナッツオイルとかアボカドオイルといった油のことです。
水酸化Naと反応させると固形石鹸ができ、水酸化Kと反応させると液体石鹸が作られます。
泡タイプベビーソープなのに液体?と疑問に思うかもしれませんが、
泡タイプベビーソープはボトルの中に泡が入っているわけではありません。
ボトルの中には液体が入っていて特殊な網目状のポンプを通る際に泡となります。
石鹸というのは界面活性剤の一種です。そして石鹸の保湿力などの品質を左右するのは油脂と製法です。
というわけで石鹸作りに使われる油脂が大切ですが、メディスキンベビーの場合は特に記載がないのでわかりません。
石鹸を専門にしているメーカーでは原料となる油脂を記載されている場合もありますので、チェックしてみるのも良いかもしれません。
コシロノセンダングサエキスはあまり見ない成分ですが、友利新さんの故郷である沖縄の宮古島で自生する植物から抽出されたエキスだそうです。肌荒れ予防などに役立つ優しい成分とのこと。
ラベンダーエキスは香料としてや、抗菌作用、お肌のコンディショニング作用がある成分です。
ラベンダー油はアロマオイルとして有名ですし、香りの人気も高い成分です。抗菌や肌トラブル予防に役立ちます。
ベタインはサトウダイコンから抽出される保湿剤です。
エタノールは皆さんご存知のアルコールです。抗菌作用があったり、溶剤として使われたりします。アルコールが合わない人は避けた方が良いです。
成分全てを確認してみると、メディスキンベビーのベビーソープは配合成分数がシンプルで、配合されている成分一つ一つもお肌への優しさが考慮されています。
やさしく洗うということに関しては問題ありません。
アルコールアレルギーだけ注意すれば、赤ちゃんから敏感肌・乾燥肌の大人まで使えるベビーソープです。
ただ一つ物足りないものを挙げるとベビーソープとしての保湿力です。
ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が配合されていないので、保湿力はそれほどありません。
とはいえ、ベビーソープ自体が洗い流してしまう洗浄系化粧品ですので、沐浴後にしっかりとベビーローションなどで保湿ケアしてあげれば問題ないでしょう。